今年は1枚の田んぼに外来植物が繁殖しています。
それはアゾラ・クリスタータというシダ科の浮き草なんですが、その繁殖力というのがとても凄い。
田植えの時には数えるのも可能なほどのアゾラしかいませんでしたが、
どんどん大繁殖して田んぼ一面覆い尽くしました。
そしていつの間にかアゾラの上にアゾラが重なって5cmほどの分厚いアゾラの層になりました。
▼田植え1ヶ月後でこの状態です。
稲株に這い上がるように増殖し続けるアゾラを取り除くと稲の茎は真っ白です。
▼もはや絨毯!なんとも恐ろしい繁殖力。
アゾラを除けるとその下の水も田んぼもとても冷たい。
地温が上がらず、分蘖もままならず、この先どうなるのかと心配していました。
しかし。そんな心配もなんのその!
▼今では黒々とした稲になってくれました。
アゾラ・クリスタータの根に共生するアナベナという藍藻が窒素を固定するので緑肥効果があります。
▼ちなみに緑が濃くて肥料がいかにも効いているのは土が高くなっているところの稲。
水が溜まっているところの稲はそんなに色が濃くありません。
アゾラは地面に密着しないと緑肥効果を発揮しないようです。
▼2年間一切の肥料を入れていないにもかかわらずこの葉の色!
収穫量はそんなに期待できないと思いますが、粒が大きなお米ができそうな気がします。
さて、アゾラ・クリスタータは1年で反当150kgの窒素を固定するとも言われています。
ということは、稲作期間である3ヶ月の間に15kgの窒素を固定するということ?
そうなると病気が心配です。
さらに食味も心配です。
収穫時に窒素が残っていると美味しいお米にはならないとか・・・。
自然栽培まだまだ2年目のこの田んぼのお米は自家用ですので、そこんところだけが救いです。